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捻れた世界で誰と踊る?【ツイステ】

第15章 空腹スカベンジャー!【Ruggie】






そうして、夕暮れのオンボロ寮。

監督生が2階の掃除をしている間に、美味しそうな匂いは漂ってきた。


「監督生く〜ん、ご飯できたッスよ〜〜〜」

と大声で呼ばれると、監督生は「は〜〜い」と返事をしながらトタトタ階段を降りていった。
ラギー先輩ってお母さんみたいだ。


・・・


「あっ!すごい…!!」

テーブルを覆い尽くすくらいに大皿がボンボン、と置かれている。
その中の全てにミートボールだとかの定番メニューと、監督生が見たことのないような不思議な料理が載せられている。

どれも美味しそうで、キラキラ輝いて見えた。
冷蔵庫にあった野菜も全部使ってくれたようで、茶色い料理が多い中彩りも忘れていない。

盛り付けにはあまりこだわりがないようで、とりあえず大きめの皿の上に溢れ出るくらいに盛って脇に小皿を置いている。
その辺が何だか、「男の子だなぁ」と思うのであった。

「ホラホラ、座って座って」

ラギーは監督生の為に椅子を引いてやって座らせる。
自分も彼女の反対側に座るとフォークを握った。

「ラギー先輩すごい!全部美味しそうです!」
「感想は食べてみてからにしてくださいよ〜」

アム、とラギーは既にナツメグやアーモンドの香りがするミートローフを頬張っていた。

監督生も「いただきます」と丁寧に手を合わせ、肉や野菜の炒め物に手を伸ばす。

「美味しい…!」
「そのいただきますってヤツ」
「はい?」
「監督生くんって食べる時いつも手を合わせてから食べるッスよね〜」
「あ、そっか、ここではあまり馴染みがないんですね。私の故郷ではいただきますを言うのが普通なんです。動物の命をいただいていること、調理した人や生産している人への感謝の気持ちを表す、文化というか。」
「へぇ〜。お国柄がいいんスね」

ラギーは半分監督生の話、もう半分を料理に意識を向けてガツガツと食べる。
ものすごいスピードであった。

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