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捻れた世界で誰と踊る?【ツイステ】

第14章 略奪ライアー!【Trey】





「トレイく〜ん?オレオレ。元気?入るよ」

夜、幾らか回復してきたトレイの為にケイトが夕食を運んできた。

「手間を掛けさせてすまない、ケイト」
「いーのいーの。風邪引いた時くらい甘えなよ。トレイくんの悪いとこだよ〜そういうの。」

食べれる?と運んできたスープを机に置く。
野菜や肉を柔らかくなるまでしっかり煮込み、噛み切りやすいように細かく切ってある。
ケイトがトレイの為に作ってくれたらしい。
あまり食欲はなかったが、食べないのも良くないだろうとトレイはスプーンを受け取る。

「ああ、頂くよ」
「召し上がれー」

トレイがスープを飲む間、ケイトは椅子の上で体育座りをしてスマホを弄っていた。

「ご馳走様」
「あ、飲めた?味大丈夫だった?」
「美味しかったよ」
「よかった〜〜〜」

トレイは冷えピタを張り替えながら、風邪を引くと人の優しさは心に染みるな、と思った。

「…あそうだ!監督生ちゃんとはどうなった?さっき来てたっしょ?」
「お前さてはそれを聞くために来たんだな?」
「ち、違うよ〜も〜やだなトレイくんは。そんで?進展した?」

いやぁ、とトレイはちょっと笑う。
汗でクローバーのペイントがドロッと滲んでいた。

「何その顔〜絶対なんかあったでしょ。いいな〜〜オレも好きな女の子に看病されたかった〜男子校来ちゃった16の自分まぢ呪う」
「ケイトは学外にも色々繋がりがあるからいいだろう。この前の合コンはどうだったんだ」
「ねぇそれ。言おうと思ってたんだよ、聞いて。まずオレさ〜あの子たち全員フリーって聞いてたんだけどさ、…って話逸らそうとしてるでしょトレイくん!!」
「バレたか?」
「バレるわ、自分の話してよ。」

やれやれとトレイは体勢を変えて、諦めたように眼鏡を掛けた。
もう大分熱は下がったようで、苦しさはあまりない。


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