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捻れた世界で誰と踊る?【ツイステ】

第13章 夢枕ララバイ!【Riddle】



「では今日はゆっくりと休むのだね。ほら、横になって」
「えっ!今ここで?」

リドルはもう監督生のブレザーを脱がせてハンガーに掛けている。

「勿論ベッドの上さ」

真っ赤なシーツとカバーがされた自分のベッドに腰掛け、「おいで」とリドルは手招く。

「今…?ですか?」
「そうだけど?」
「えっと…。でも、ここで寝てしまったら…リドル先輩のベッドだし」
「ボク以外のベッドの方が問題だろう」
「それはそうですけど、そうじゃなくて」
「今キミに一番必要なものは?」
「睡眠、です」
「わかってるじゃないか」
「でも」
「おや?キミはボクの言うことが聞けないの」

堂々たる態度の赤き支配者は、如何なる命令も断ることを許さない。

「此処を誰の寮だとお思いだい?ハーツラビュルではボクが正義でボクがルールだ。お分かりだね?」
「はぁ…」
「返事は?」
「はいリドル様!」
「はい寮長と言って欲しかったのだけれど。」

監督生は笑いながらリドルの言う通りベッドに横たわる。
オンボロ寮の自分のベッドよりもふわふわで、暖かくて、寝心地がいい。

「でも、先輩私のこと心配し過ぎじゃないですか?」

何だか今日のリドルは妙に監督生に優しい気がする。
掛け布団を掛けてもらったけれど、ここまでされると逆に悪いし緊張して眠れそうにない。

「当たり前だろう、恋人なんだから…」

ベッドの縁に腰掛けたリドルは少し頬を赤くして目を逸らす。

「その…信じてる訳じゃないけど、女の人はお砂糖とスパイスとでできてる…って、トレイが…」
「え?」
「と、兎に角。キミは男とは違うんだから無理は体によくない。…ああもういいだろう、おとなしくそこで寝るんだ」
「本当にいいんですか?」
「外泊許可はキミ自身で出せるだろう?グリムが心配ならエースでもデュースでもオンボロ寮へ行かせるから。」
「…わかりました」


監督生は仰向けになって天蓋を見つめ、すん、と息をついた。

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