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捻れた世界で誰と踊る?【ツイステ】

第13章 夢枕ララバイ!【Riddle】





「ボクは寮服に着替えてくるから、少し待っていて」

リドルの部屋へ通されて、小さなソファにちょこんと腰掛ける。
部屋をぐるりと見回せば至るところに本、本、本。

本棚にはきちんと各分野ごと整頓された本達が収まっており、それでも入りきらないものは勉強机の上に。枕元にも数冊の本が積み上げてあり、流石としか言い様がない。


「あの、リドル先輩」
「何?」
「どうして私を先輩のお部屋に?」
「?ボクの客人なのだから当然だろう?違うかい?」
「いえ…」

パタン、とドアを几帳面に閉じリドルは行ってしまった。

監督生はエースやデュースの部屋へはよく遊びに行くが、リドルの部屋に入ってみるとやはり広いなとはじめに思った。

しかし寮長として与えられたこの空間を彼は最大限に生かし、これでもまだスペースが足りないという程に魔導書や参考書、ありとあらゆる学問の書物を置いているのはやはり寮長たる所以である。

リドル先輩は凄いな、とぼんやり思っているとふわふわとまた眠気が襲ってくる。

ソファはフカフカしていて柔らかく、花瓶に飾られたバラの香りがほんのりと香るこの部屋は彼女にとって極上のリラックス空間であった。


ついにコクリ、コクリ、と監督生はまどろみ始める。

「お待たせ。…また寝ているのかい?」

そこへ着替えたリドルが戻ってきたので、監督生は夢の世界へ足を踏み入れる一歩手前で帰ってきた。

「おきてます」
「ボクには今も夢をみているように見えるけど」
「おきてます」
「そう」

監督生はぼーっと、リドルがテーブルの上に白いティーカップを並べるのを眺めていた。


「ほら。お飲み、リンデンだよ。」
「いい匂い。」

ポットから紅茶を注ぐと白く湯気がたって、甘くて穏やかなハーブの香りが広がる。

監督生は眠気眼を擦って、その香りを嗅いだ。




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