第5章 翼をもたない小鳥はずっと
次の日、ロイは予定通り早朝に馬車に乗り行ってしまった。
部屋を出ることを許されないため、ベッドの側にある窓から見送る。
馬車が見えなくなると、後ろを振り返りいつもの私室を見渡した。
この部屋が私の世界の全てで、しばらくはこの世界にあの優しい笑顔は来ないのか……。
今度はいつ会えるんだろう。
また私は待つことしか出来ないし、手紙なんか届けてくれる人もいない。
「なんて寂しい部屋…。」
リアは俯いて小さく呟く。
頬を伝って1つの雫が落ちた。
夕方、水のようなスープを1人食べていた時。
使用人がバタバタと部屋に慌ただしく入ってきた。
そして使用人達は涙を流して言った。
「ロイ様が事故に会われて亡くなられました。」
リアは光と希望を同時に失った。