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《イケメン戦国》時を越えて

第9章 時を越えて〜顕如討伐〜


ーーー半刻前、上杉・武田軍。
光秀からの報告を三ツ者経由で受け取っていた。
信玄「朝倉が織田に付いた。」
幸村「顕如は?」
信玄「一向宗門徒たちが大野に集結している。」
謙信「ならば、顕如もそちらへ向かっているな。」
信玄「ああ。織田は一乗谷から大野へ顕如を追っているはずだ。こちらは一乗谷方向へ向かい挟みうちにする。」
幸村「はっ」
信玄「謙信、俺と幸は大野へ向かい、門徒たちの説得にあたる。顕如の方は任せた。」
謙信「ああ。信長より先に顕如を討ち取ってくれる。」
信玄「殺すなよ?」
謙信「分かっている。行くぞ。」
上杉軍を率いて駆け出す謙信。
信玄「おーお、戦となれば早いこと。幸、俺たちも急ぐぞ。」
幸村「はっ」
こうして、上杉、武田軍も動き出した。


大野へと急ぐ顕如軍とそれを追う織田軍。
一乗谷へ向かう上杉軍。
そして、やはり大野へ向かう武田軍。

最初に到着したのは、武田軍だった。
「思ったより多く集まってるな。」
「ざっと見積もって五千近く…。やべーっすね。」
「ああ。こいつらを止めるのは至難の業だな。正攻法では無理そうだ。さぁて、どうする?幸。」
「どうするって?頭のヤツに交渉するとかか?」
「おっ!なかなか良い考えだねー。でも、それじゃ止まらない。」
「うーん。じゃあ、どうすんですか?」
「ここは朝倉に頑張ってもらおう。」
「朝倉??まあ、よくわかんねえけど俺は信玄様に付いて行くだけです。」
「幸はいい子だねー。じゃあ、行こうか。」
「はっ。」
赤備えの部隊が移動を始めた。


ーーーその頃
早朝に岐阜城を立った舞たちも春日山へ向けて順調に進んでいる。
距離は若干、遠くなるが安全な、信濃経由で越前へ入るルートを選択した。

「今日中に飯田の宿場町に辿り着きたい。少し無理するけど大丈夫?」
心配してくれる佐助に
「馬での長距離移動は昨日でずいぶん慣れたし、スピード出すのは全然平気。だから、心配しないで?」
と舞は答える。
「分かった。疲れたら遠慮せずに言って。」
そう言って、先頭を走る佐助はスピードを上げた。
その後を舞、最後尾は義元がそれぞれ付いて行く。

その3人より少し離れた距離で軒猿の忍びも2名付いて来ていた。
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