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《イケメン戦国》時を越えて

第2章 時を越えて〜出会い〜


「舞、もうすぐ安土に着く。目を覚ませ。」
耳元で掛けられた声に再び目を開けた。
意識を失う前と変わらず明智光秀に抱えられた状況に、体が強張り固くなる。
そんな私の様子に気付いた明智光秀が、
「どうした?怖いのか?」
と何の感情も隠らない声色と表情で尋ねて来たけど、私はただ首を左右に振ってそれに応えただけで、後は身動ぎもせずに黙って運ばれた。
そんな私を様子を鋭く観察する明智光秀の視線には気付かず…。


しばらくして馬を止めた明智光秀から
「降ろすぞ。」
短く告げられ、抱えられて下されたのはお城の入り口。
いつの間にか馬から降り、私に並び立った明智光秀に促され、歩み進めたその先には本能寺で会った石田三成さんと他に3人の男性が立っていた。

「光秀様、お帰りなさいませ。」
「舞様、お待ちしておりました。」
にっこり笑って声を掛けて来た石田三成さんに、とりあえずペコリと頭を下げる。

「お前が噂の舞か。俺は伊達政宗だ。よろしくな。」
と言われ、伊達政宗にも頭を下げた。
「俺は豊臣秀吉で、こっちが徳川家康だ。」
続いて豊臣秀吉と徳川家康に頭を下げる。

その後、武将達は何やら話をしていたけど、次々に登場する現代人でも知っている有名武将たちと自分の置かれた状況に思考回路が停止した私は、言葉を発することはおろか瞬きすることさえ忘れて呆然と立ち尽くしていた。
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