第4章 最強コンビ誕生
やがて研究に回された元兵士が片足に義足をつけて食堂に来たが、○○を見るなりばつの悪そうな顔をした。当たり前だ、ゾンビに噛まれた○○を殺しにかかるも自分が噛まれたら助けてくれと言うのだから。そんな都合のいい話はない。
「そ、その、さっきは悪かった」
「ふん!自業自得だ。それにお前より○○の方がはるかに勇ましいぞ」
「そいつの言う通りだ。お前は除隊処分にした。地上に出たらどこへでも行け」
「所長さん。俺たち別の世界から来たんだ。元の世界に帰りたいんだよ。どうすればいい?」
「レレ!やはりそうデスか!時空に歪みがあるという記録があったから、もしやと思っていたデスが、君たちデスか?!ならばもう一度歪みを作らなければならないデス」
「できる?」
「…やってみるデス!」
「頼むよ!あんたしかいないんだ!」
「任せるデス!」
やがて海の研究所から去る準備をし始めた。全員新しい武器をもらい、○○は新しい銃弾が連なった帯をもらった。
どれくらい乗っていただろうか。上陸したという声を聞き、これ以上は戦車では進めないというところまで来たようだ。
ハッチを開けて外を見ると、そこもゾンビがいた。戦車からの砲弾で片付けてから降りる。ただ幸いなことに道が戦車の幅ギリギリだったため、ゾンビもあまり近づけないでいる。
○○が降りると早速荷物台に座らせて背負うカラ松。○○側とカラ松側のベルトでしっかり固定する。
「よし。背後は頼んだぜ、ハニー」
「ふふっ。私の背後も任せたわよ?」
「オゥライ!」
「ここの研究所はあそこデス!」
所長が指さしたのは、はるか遠くの白い建物だった。
「よし、みんな!いっくぞおおおお!」
「「おー!」」
おそ松の声に兄弟たちが応える。真ん中に所長を守りながら進むおそ松たち。だがそうしている間にもゾンビたちはわらわらと集まってくる。あっという間に取り囲まれた。が。
「てめぇら!6つ子の力をなめんじゃねぇ!」
6人で輪になりマシンガンをぶっぱなす。が、カラ松の弾が切れた。
「カラ松!廻って!」
○○の声にカラ松がゾンビたちに背を向け、○○がゾンビたちに向かってマシンガンで撃つ。カラ松が弾を装填したと同時に叫んだ。