第3章 フーシャ村
時刻は夜の8時、ゴア王国は激しい嵐に見舞われていた。僻地とは言え、フーシャ村とて例外ではなかった。
「まったく、なんて嵐じゃ。このまま家が吹き飛ばされなければいいが。」
「村長さんったら...物騒なこと言わないでくださいよ。そうならないために村の大人たちでこんな嵐の中、補強作業をやってるんですよ?」
「分かっておる。そう言えば、ルフィのやつはどうしとるんじゃ?」
「ルフィなら、遊び疲れて寝てますよ。」
「はぁ...こんな嵐の中、よく眠れるもんじゃ。」
「...?」
「どうしたんじゃ?マキノ。」
「なにやら向こうの方が騒がしいですね。何かあったんでしょうか?」
マキノと呼ばれる女性が顔を向けた先には、人だかりが出来ていた。
すると、こちらに気づいた男性が慌てた様子で走り寄ってきた。
「村長!マキノさん!急いであちらに...!!女の子がたった今...空から降ってきましたっ!!!」
「な、なんじゃと!?」
「なんですって!?」