第2章 もうちょいキスしよ
もうちょいキスしよ
「はぁ…」
ガチャっと楽屋の扉が開かれて、
疲れた顔の潤が顔を見せた。
「潤、お疲れ。」
「にぃっ!」
「おわっ!!ふふ…よしよし。」
俺を見つけるなり飛びついて来る。
こうして潤が甘えられるのは俺だけだから
「疲れた?」
「うん…にぃの腕の中大好き。」
しっかり抱きしめて頭を撫でてやる。
その時の笑顔がこれまた可愛いんだ。
「へへ、にぃ。膝枕して。」
ゴロンと俺の膝に頭を乗っけて寝転ぶ。
そのまま俺の手を取って弄ぶ。
「にぃの手、細くて綺麗だよな。」
「そうか?」
「うん。この手で沢山の作品作ってんだもん。職人の手なのに凄く綺麗。」
「潤?」
「ん?んっ…」
上半身を倒して、可愛いその唇にキスを落とす。
「もぅ!ここ楽屋!」
少し赤くなって怒る。
「お前が悪い。」
フワフワの髪を撫で付けて、頬に手を添えて
唇に自分のそれを押し付けた。