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BLEACH 叶わない願いをそれでも願う

第1章 始まる音は聞こえない


クインシーの精鋭組織である見えざる帝国と
死神たち護廷隊の戦いから一月経つ、9月。

僕らは高校生活に戻っていた。


あれだけの戦いにもかかわらず、
現世ではたった4カ月と少ししか
月日は過ぎていなかったのが驚きではある。


浦原さんいわく、
ソウルソサエティの時間軸と現世のそれは
かなり違うから らしい。



僕の生きてる現世と
死した魂の故郷であるソウルソサエティは、
存在している者が人と魂だから、時間云々も違うのも頷ける。



生活はあまり変わらない。 


授業を受けて1日が過ぎるし
高校3年の今は
これからくる受験に向けての時間が
増えてくるだろう。



廊下を1人歩いていると、聞き慣れた声がした。


「お疲れ様です!石田せんぱ、あ、生徒会長。 本日の活動は終了しました。」

「お疲れ様、萩野くん。わざわざ呼び直さなくても…。まぁ、君らしいけど。先に失礼するよ」


僕は 空座第一高等学校の生徒会長を務めている。



もともと、細かい書類作業は嫌いじゃないし
任されたからにはしっかりやりたいと思っている。
後輩達も真面目に取り組んでくれて
助かっているから。


生徒会の活動を終え、昇降口へと向かう。


夕暮れ時のいまは
部活をしている生徒たちの活気に溢れていて、
僕はそれを横目に学校を後にした。


   家路を急ぐ親子 暮れていく空模様 



どれもこの世界がゆっくりと前に進んでいる
生きている証だ。



それを見ると僕は思う。



ーーこの時間がずっと続けば良い
  戦いは終わった。もう大丈夫だ。



そう、思うんだ。
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