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BLEACH 叶わない願いをそれでも願う

第8章 鈴音の再会




「現代文の時の例文覚えてるかな?今日の授業の。」



「“胸の中の思いは見えない“でしたか?」



「私は、思いって漢字ね、口に十文字の封をして言葉を止めても、それでも体の真ん中に大きくあって、考えたり感じることを文字に現したんじゃないかなって、頭に浮かんだの。」



「………詩人みたいですね」


「え、そうかなぁ?」





そんな風に言われると、ビックリする。

あはは…と乾いた笑いを溢しながら、私は実穂ちゃんを見つめる。






 

「ずっとね、黒崎くんに……思いがあったの」









最初はーー勝手な親近感だったのかもしれない。
でも、それだけじゃなくて。


一緒の時間を過ごすなかで
どんどん募る、黒崎くんへの思い。




真っ直ぐで強い、ブラウンの瞳。
一人で全てを背負って戦う、優しすぎる姿。


どんなにチカラをつけても、それはいつも誰かを護ためのモノで。




そんな彼に、私は迷惑も心配も、たくさんかけてしまった。
傷付けてさえ、いたはずなのに。


それでもーー。












『怪我……してねぇか?井上』
『……うん……ありがとうっ』












笑ってくれた  いつもみたいに
手を  握ってくれたの






助けられたから 優しいから
好きなんじゃなくて

"黒崎くんだから"ーー私は好きなんだ







でもね。

戦う背中を見ることしか出来なくて……悔しくて。
自分じゃチカラも無いくせに、それでも思ってしまった。




頑張らなくていいって
ひとりで抱え込まなくていいんだよって
本当はーーずっと言いたかったの。





でも、そんなことはきっとーー黒崎くんは望まない気がして。


例え言葉にしてもいつかみたいに、「出来ることをやってんだ」って言うんだ。絶対。










なら、私は。


私は 貴方を  護りたい。
背中を見ずに  隣に立って 
今度こそ    一緒に  戦う。

そう、心に誓った。










それは戦いがない、平和な今もちゃんとある気持ち。











それに比例して、黒崎くんへの、他のみんなとは違う"好き"の気持ちが、更に募る。









見えなくても、言葉にしていなくても。

ずっと心の中にある、思いだ。

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