第2章 事件
「うん。だからもう安心だよ。
でも、同じようなことがあっても大丈夫なように一緒に帰ろうね。」
ちゃっかり一緒に帰る約束も取り付けようとする俺を、呆れた目で潤が見遣る。
「いい。櫻井に送ってもらう。」
「え!なんでだよ!?」
「だって、あいつ賢いうえに強いんだろ?最強じゃん。
俺あいつを側近にしようかなぁ。」
「いやいやいや!俺の方が強いよ?」
俺は慌てて弁解を図る。
「学校イチ強いんだから!」
「ほんとかよ?」
「まじまじ!!ほんとだから俺にしとけって!」
「まぁおいおい考えわ。俺、寝るから帰れ。」
そう言うと、ベッドに戻って行った。
「ぅわっ!」
俺は、急いで着替えると、潤のベッドに入って、後ろからぎゅっと抱きつく。
「うぜぇ!!」
「ふふ。」
うざいとかいいながらも突き放すことは無いんだよ?可愛過ぎない??
「潤!好きだぞぉ〜!!」
「ちょ、やめろ!うぜぇ!!」
俺に背を向けたままの潤を覗き込んで、頬にキスをする。
軽くド突かれてタオルケットにすっぽり隠れてしまった。
「ふっ。可愛いな。」
スルッとタオルケットの隙間から手を入れると、丁度潤の腰辺りで、そのまま服の中に手を入れてスベスベ肌を撫でた。
「ちょ、マジやめろ!触んなって!」
「おら、こっち向け。」
「くそっ、なんだよ!?んっ、」
チュッと唇をおデコに押し付けて抱き寄せた。
「なんだよ、熱苦しい…」
「潤、いい夢見ろよ?」
頭の下に腕を入れて潤の頭を優しく撫でる。
「お前誰だよ。」
「んふふ。」
俺は微笑みながら目を閉じた。