第10章 心の奥にあるものは?② トレイ・クローバー
「ああっ、ん、や、あ!やだ、やめて、ああ…!」
心まで持っていかれてしまいそうで怖い。
気持ちいい快感の波が押し寄せてきて逃げられなくなっている。
トレイと目が合った瞬間、眠っていた何かが身体の芯を熱くさせた。
「やだやだやだ、イきたくな、い…!んっ、んん、あっ、ふ、ん、んんんっ〜〜〜!!!」
激しくなる指の動きに私は耐えられなかった。
蜜壷から垂れた蜜がシーツを湿らせて、色が変わり、甘酸っぱい芳香が漂った。
「さぁ今度は俺を楽しませてくれよ」
私はトレイに押し倒され、力なくベッドに身を任せた。
トレイのベルトをいじる音がカチャカチャと聞こえてきて、とうとう後戻り出来ない所まで来てしまった。
「シュンくん…ごめんね…」
罪悪感で胸が押しつぶされそうだった。
好きでもない、ましてやストーカーだった男に抱かれてしまって感じている自分が情けなかった。
身体は正直で、蜜壷はトレイのモノを欲しそうにヒクついている。