第16章 囚人のワガママ レオナ・キングスカラー
「看守長!」
噂をすればやってきた。
部下の走ってくる音が聞こえてくる。
「あら、看守長をお探し?」
すぐ横の牢獄から女の声が聞こえる。
部下は足を止めたようだ。
「看守長ならさっき戻ったわよ」
たしか横の牢獄の女は結婚詐欺師の罪で収容されいるはずだ。
派手な見た目なのを覚えている。
「そんなことより…大人しく待ってたのよ?アタシ、偉いでしょう?」
ー何を言ってるの…?
私は聞き耳を一生懸命に立てる。
すると鍵を開ける音が聞こえて、その後に閉める音も聞こえた。
「あぁ、偉いな…褒美をやろう」
ー褒美って、まさか…
部下も横の結婚詐欺師と密会していたというのか、その事実に背筋が凍りつきそうになっていると、キングスカラーが腰を掴んできて、すごい勢いで奥を突いてきた。
「____っあああっ!!♡」
その一突きで私は頭が真っ白になり、全身を痙攣させる。