第2章 愛のカタチ トレイ・クローバー
「んくっ、ふ…む…」
舌が入ってきて、口の中で暴れ回る。
舌を絡め取られて軽く吸われると、不思議と頭の奥がジンジンと熱くなる。
しばらくして、唇が離れた。
「そんな顔をして誘わなくたって今から抱いてやるよ」
トレイ先輩は私を軽々と抱き上げて、ベッドの上に寝かす。
「やだ、先輩…私…」
私は上半身を起こして、壁際へと後ずさろうとしたが、トレイ先輩は目を見開いて私の手首を掴んだ。
「俺のことが嫌いなのか?」
手首を掴む力が強くなる。
「嫌いなんかじゃ…」
「ならいいだろ?俺の子を孕んでも」
トレイ先輩は片手で私の手首を上で拘束し、リボンタイを外してブラウスのボタンも外し、少し冷えた手で私のお腹を撫でた。
「まさかお前から来てくれるなんて思ってもなかったよ…2週間経ったらお前をここに呼ぶつもりだったんだ」
お腹を撫でていた手が上に上がってきて、胸を揉みしだく。
ピクン、と体が揺れて反応してしまうのが恥ずかしい。
「どうしてですか…なにか…」
「今日、は排卵日だろ?」
排卵日。
そう言われて心臓が深く鼓動する。
さっきお腹を撫でていたトレイ先輩のあの行動は…
「生理だってずっと前から把握してる。ほら、あのカレンダー見てみろ、あの苺のシールが貼ってある所がお前の生理の日、そして、天使のシールが貼ってるのがお前の排卵日だよ」