第12章 発情メイドと欲張り王子 レオナ・キングスカラー
水が掻き混ぜられる音がファレナ様に聞こえてしまうのではと不安で仕方ない。
しかし不安とは裏腹に全身の神経が快感を伝達していた。
「あ?父上には遅れるって言えばいいだろ」
「ダメだ、そう言って昨日もその前も来なかっただろ」
兄弟間の言い争いの間ですらレオナ様は腰を動かすのをやめなかった。
私は何とかして口を手でおさえて声を漏らさないようにするが、そろそろ限界がきそうだ。
「…というか、レオナ、本当に起きてるのか?また魔法で誤魔化してたりするんだろ?」
ガチャ、とドアノブがひねられる音がして、私とレオナ様は見つめ合う。
「さぁレオナ!本当のお前を見せてくれ!って…起きてたのか」
「だから言ってんだよ」
「おや、メイドさんもいたのかい」
私はファレナ様にそう言われ、ぺこりとお辞儀をする。
ファレナ様に微笑みを向けていながらも秘部がさっきの快感をもっと欲しくてたまらないと疼いてるのを感じると、膝から崩れ落ちそうだ。
「よし、朝食に行こう!」
「あ?!おい、離せこんのクソ兄貴…!」
レオナ様はほぼ強制的に魔法で身なりを整えさせられ、ファレナ様に手首を掴まれると部屋を出て行ってしまった。
「…掃除、しに行こうかな」