第10章 目覚め 【女ヶ島】
「っ!!!! エ゛ーーーーーーーーーーーース゛ーーーーーーーーー!!!!!!!」
ドゴォォォォオオン!!!
引きちぎられる 人工呼吸器、点滴
ぶち破られる 小屋の壁の一面
突然狂ったようにルフィは飛び起き、トルネードのような破壊力とスピードで走り去っていく。
アルコは後ろにひっくり返りそうになったところを、ローに受けとめられる。息はあがっているが演奏時のオーラは消え失せ、我に返ったようなキョトンとした表情。
「あ、あれは……大丈夫………なの?」
「傷口が開いたら……死ぬかもな。まぁ、あとは『医療』に任せろ」
「いや! こっからは『力ずく』じゃ!! アルコ! ようやった!!」
駆け寄ってきたジンベエ。
「危ねェよ!! 鎮まれ麦わらァー!!」
「うわあああああああああ!!! エースはどこだァ~!!? エ゛ーース゛ーーー!!!」
「手に負えねェ!! おい、止まれっ!!」
ジンベエとクルー達が、男子禁制の島の掟も忘れ、ルフィを追いかける。
『よう やった』───
アルコは、大きなため息と共に全身を脱力させ、ローに身を預ける。
「『祈り』の『奇跡』……」
安心しきったアルコを見下ろし、思わず つぶやく。
アルコは嬉しそうに顔をしかめて歯を見せる。
ルフィの手配書の顔のように
短い前髪で
無邪気に
(はっ。処女性……ねぇ…)
ローは、この二人に身も心も振り回されそうな予感を覚え、ほんの少し苛立った。