第9章 甘え 【女ヶ島へ】
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無事、戦場となったマリンフォードを離れた潜水艦。
現在、浮上したまま九蛇の海賊船と並走し“凪の帯(カームベルト)”を進んでいる。
船は“海賊女帝”七武海 ボア・ハンコックの提案に従い、ルフィを安全に療養させるため“女ヶ島”に向かっていた。
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アルコは、潜水艦の甲板で海に向かって竪琴を奏でていた。
瀕死の負傷をしたルフィとジンベエのために処置室のベッドを空けたので船内に居場所がないということもあるが、先ほどのジンベエの言葉が重く響き、ひとり思考を巡らせていた。
『ルフィの容体はどうなのじゃ………!!!』
『やれることは全部やった。手術(オペ)の範疇では現状命はつないでる…。だが、あり得ない程のダメージを蓄積してる。まだ生きられる保証はない』
『……ルフィ君の心中はもはや計り知れん…。………あの場で気絶した事はせめてもの防衛本能じゃろう………。
命を取り留めても…彼が“目覚める時”が最も心配じゃ…』
『目覚める時……?』
『心をシャットダウンしたのじゃ。このまま回復できたとて、体だけ目覚めた場合は……』
『“植物状態”だな』
『…………!!!!!』
『“心”が目覚めねば、ルフィ君はルフィ君でなくなる。“心”と“体”を同時に目覚めさせる必要がある』
──── 心 と 体…………か