第31章 arousal
たじろぐアルコに にじみより、覆い被さって視界を遮る。
翳(かげ)りに包まれたローのその野性的で威圧的な表情を見上げて、アルコは喉を鳴らした。
「…ヤるぞ」
長い睡眠から解き放たれた反動か
シーザーの気付け薬の副作用か
原因はわからないが、今はこの状態を落ち着かせるため必要なのは
おれに 出来ることは
おれにしか 出来ないことは
“時間”と
“欲しいもの”を与えること
ローはこの状況を嬉しく思う気持ちを、表情に隠しきれなかった。
(無理して早く帰ってきて…、よかったな)
キスだか噛みつきだかわからないようなやり方で、唇からほほ、首筋に吸い付きながら服を剥ぎ取る。アルコはそれに応えてローの耳をついばみ舌を這わせて水音を響かせた。それにブルリと身を震わせ、胸の頂きにかぶりつく。
これじゃあどっちが獣(けだもの)か わかりゃしない
「あぁ、そうだな。出来ればひとつだけ」
「…?」
アルコの肩を持って一旦 身体を引き剥がした。
「コレを噛みちぎるのだけは…やめてくれ」
起立した陰茎を取り出し、根元に手を添えて晒したのをみて、アルコは血を滲ませた口で妖しく笑い返した。