第24章 老人と船
*
* *
『預けろよ
もっとおれに、手放しで』
『気高くて、美しくて
…誇らしい
いつも思ってる。お前の演奏には』
『いつか
おれを
フレバンスに連れていってくれ』
『あぁ、かわいいな…、アルコ………』
ローからもらった甘い言葉達
『心の呪縛』を解き放ってくれる それらを
大切に 大切にしてる
それは
“医者”として“患者”に対するものなのか
“船長”として“仲間”に対するものなのか
それとも
“男”として“特別な女”に対するものなのか
わからない
でも、それでもいいと
そばにいられるだけでいいと
抱かれるだけでもいいと
普段は思ってる
だってローにも『心の呪縛』があって
なにか事情があって
踏み込むことができないんだと
普段は思ってる
そう信じてる
それなのに
『ローとアルコは、恋人同士なの?』
それでいいの?、と
見透かされたような少年の言葉に
もろく
ゆらぐ