第22章 Riot Grrrls
「へぇ~。ローって、妹いたんだ」
「ああ」
もう昼になろうかという時間。
シャワーの後、バスローブを羽織って、いつもの朝食の前に座る。
ローは自分の味噌汁を温め直して、食べ始めるのを待ってくれていた。
今までは、朝食の時の話題は『これから』の話だった。
今日は何をするか。どんな仕事か。どこに行くか。どのくらい稼ぐか。明日はどうするか。これからどうするか。
今朝は初めて『昔』のことが話題になった。
故郷のこと。失った家族のこと。
お互い、初めて聞く話ばかりだった。
今までは、セックスをする度に、心は遠くなっていくようだった。
でも、昨夜のセックスは、違った。
相変わらず『好きだ』とかは、言われていない。
愛を確かめあった訳ではない。
それでも、ひとつ何かを乗り越えて、ローとの距離が近くなったような気がした ──── と思ってるのは、私だけかな。
「おれに そっくりな妹だったな…」
「その目つきでっ?! 女の子……。
………………えっと、クールだね」
「ウソだ。全然 似てねェよ」
(はっ?!)
………冗談、とか言ってる
ローが
アルコは、嬉しくてクスクスと笑った。
「そっか! よかった、似てなくて。…さぞ、かわいらしい妹さんだったんだろうねぇ」
「うるせェ」
ローは焼き魚をほじりながら小さく言い捨てた。その顔は笑っていた。