第19章 察知
*
『ハートみてェなヤツだろ。好きだな』
**
ローの声が聞こえたような気がして、ゆっくりと目を覚ます。
(あれ…………、寝て、た?)
竪琴を弾いていたハズだ。
いつの間に寝ていたんだろう。
横になって休んだ記憶を捜したが、見つからなかった。
改めて自分の状況を確認する。
アルコは処理室のベッドに横になっていた。
ベッドサイドには、立て掛けられた竪琴と座って本を読んでいるロー。ローはいつもより目の下の隈が深いような気がした。
「え…?」
その声に気づいたローは、本をパタンと閉じた。
「起きたか。大丈夫か」
重いが、いくらかスッキリとした頭に手をあて、身体を少し起こした。
「寝て、た…?」
「ずいぶんな」
「……どのくらい?」
「…………」
ローは部屋に壁付けされた時計をみた。
「1日半」
「うそっ?!!」
……背中にイヤな汗がつたう。そろりとシーツをめくって足もとをのぞいた。
嫌。マズい。ヤバい。
1日半て。
どうすんのコレ。どうなってんの。
「大丈夫だ。処置した」
「?!!?!」
とにかく状況を確認したくてベッドから出ようとしたところを、ローに肩から押さえつけられる。
「落ち着け。飛び起きるな。おれが出ていく」
ローは静かに立ちあがり、自分の部屋に戻っていった。