第1章 “麦わら”との冒険
「ごめんね」
彼女は少年に歩み寄る。
「いい音楽家が みつかるといいね」
「まぁ、音楽家は何人いてもいいよな!
それと…
何に『ごめんね』なんだ?」
────この人は、本当に
いつでも正直で、まぶしい。
「ルフィ、ありがとう」
「おう!!」
にん!と笑って、少年は自分の麦わら帽子を触った。
みんなに、
ひとりひとりに、
どんなお別れの言葉をかけようか。
そう思った瞬間、
「待ちなァ!!!」
城内から、次から次に包丁を投げ飛ばしながら全力で走ってくるドクトリーヌがみえる。
ドッドッドッ…!!
なぜか 追われている“新しい仲間”のトナカイ。
「みんなそりに乗って!!
山を降りるぞォ!!!」
「何ィ~~~~~~っ!!?」
トナカイは スピードを緩めない。
一味は 全員、慌ててそりに飛び乗る。
そりは崖を飛び出し、夜空へ発射される。
少年の手はそりの後ろをつかんでいるが、身体はまだ崖の上にあった。
「ありがとう!!!
またな! アルコ!!!!」
雪
満月
桜
竪琴の音色 が
“麦わら一味” の
新しい旅立ちを見送った────