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俺様主君といたずらな恋

第9章 見たくない真実との向き合い方


たとえこのお弁当を食べても

俺の気持ちは変わるわけない

そう思ってた…


だってそうやろ?


おれはかなさんが好きで

かなさんとずっと一緒にいたい

そう思ってて…



だからこそ

またかなさんに捨てられるのが怖くて

ごはんものどを
通らへんかったんやから…



それやのになんで?


なんで俺は今目の前にある弁当を

一口食べるごとに



ひなこに会いたくなってるんやろう…?


俺を見つめて笑う目も

優しく俺を包み込んでくれた腕も

俺の名前を呼ぶ声も



俺だけのものやったはずの

その全部が頭の中をぐるぐる回って



すごく恋しくて仕方ない…



なんでなん…?


俺はかなさんを

選んだのに…?



かなさんのそばにいるために

ひなこをひどく傷付けたのに?



そんなことをずっと考えてたら


お弁当が空っぽになるころには

嫌でも自分の気持ちに気付かされる…




俺の本当に欲しかったもの


それは…………
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