第1章 ※我妻善逸【鬼滅の刃】
あの時から、誰かの視線を感じていた。
授業中も、友達といる時も。
怖くなって、今日はもう1人にならないようにしようと思った。
放課後、カナヲちゃんと一緒に帰ろうと思い、カナヲちゃんを探していると、
善「ね、彩夏。」
善逸に呼び止められた。
「なに?善逸」
適当に返し、返答を待つ。
善「一緒に帰ろ?最近一緒にいる時間少ないし…」
珍しくシュン…とした様子の善逸。
このまま断るのも…と思い、一緒に帰る事にした。
一緒に帰るのを承諾したものの、私たちの間に会話は生まれない。
どうにか話題を振ってみるも、長く続かない。
諦めて黙って歩いていた。すると、
善「彩夏さ、今日…告られてたよね」
突然の会話に、ビクッと体が反応する
「そ、そうだけど、ちゃんとことわ…ってうわっ」
背中に冷たい壁の感触、顔の隣に善逸の手。
oh......所謂壁ドンってやつか、
善「なに?連絡先も貰っちゃってさ…その紙貸して。」
善逸の目が怖くて、恐る恐る紙を渡す。
すると、善逸は目の前でビリビリっと破り捨てた。
「ちょ、善逸!?何してっ…んむぅ…」
軽く口付けられる。
善「俺さーずっと我慢してたんだよ?クラスの奴が彩夏の事、変な目で見てるし、今日は今日とて告白されてるし。ぶん殴ってやろうか、って思ってた。
ねぇ、もういいよね?他の奴に盗られる前に、俺のモノって印付けなきゃじゃん?」
そう思うのも仕方ない。付き合ってることは公にしてないし。
善逸は、欲情の目をしていた。
「あのっ、善逸…」
善「じゃ、俺の家行こっか」
私の返答を待たずに、善逸はグイグイと私の手を引っ張って歩き出した。