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今宵、貴方と求め合う【短編集】

第1章 ※我妻善逸【鬼滅の刃】


2人と昼食を終え、午後の授業の準備をしていた。
次は移動教室かぁ…めんどくさい…
その時だった。


クラスの学級委員から、「東雲さん!隣のクラスの方から呼び出しですよー!」


一体なんの用だろうか…もうすぐ5時間目が始まっちゃうのに…



そう思いながらも、私を呼び出した人の元へ向かった。




私を呼び出したのは、見覚えのない顔の男の子だった。
赤くした顔を俯かせて、もじもじしていた。

普段なら気長に待ってやれるが、今はそういう訳にもいかない。
クラスの人達は、もうほとんど残っていない。


「あの、、用件があるならできれば早くして欲しいんだけど…」


そう言うと、男の子はハッとしたように顔を上げて、口を開いた。



モブ「あ、あの!東雲さん!入学した頃から、ずっと好きでした!僕で良ければ付き合って欲しい!…んだけど…」


まさかの展開にちょっとビックリしたけど、今は大事な彼氏がいる。

「ごめんね、私、彼氏いるから…」


目の前の男の子はあからさまにがっくりと肩を落とし、だが次の瞬間、


モブ「ぼ、僕は貴方の事諦めませんので!これ、僕のL〇NEのIDです!」


おお、意外だ…



男の子は、私に紙を渡すと、すぐどこかへ駆けて行ってしまった。


私はしばらくぼーっとしてその場に立ち尽くしていたが、通りすがりの宇髄先生に「おーい、もうすぐ授業始まるぞー?」と声をかけられ、我に返った。


先程貰った紙を、乱雑にポケットに突っ込んで、廊下を駆け抜けた。


途中、冨岡先生に怒られたような気もするが、無視して走った。
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