第5章 ※赤羽業【暗殺教室】
「あか、ばねく…」
彼の名を呼ぼうとするも、再度口を塞がれてそれは出来なくなる。
赤羽くんは、私が持っている包丁をまな板の上に置いた。
「んっ…ふ」
私が苦しそうな顔をすると、口を離してくれた。
赤「あっごめんいきなり…大丈夫?」
コクコクと首を縦に振る。
赤「ならよかった」
私は気を取り直して、料理を再開した。
何十分かして、肉じゃがが出来上がった。
我ながらイイ感じだと思う…!
赤羽くんの口に合うかどうかだけれど…
白飯をよそって、簡単に作った味噌汁と一緒に赤羽くんに持っていく。
赤「うわ、おいしそーじゃん。いただきまーす」
2人で向き合って座り、私は赤羽くんの表情を覗う。
「えと、どう…かな?」
すると、赤羽くんは目をキラキラさせてこう言った。
赤「めっちゃうま!ねぇ、今度煮オレ作ってみてよ!」
喜んでくれたみたい。
良かったぁ
「うん!私で良ければいつでも作るから!」
そして、あっという間に食べ終わった赤羽くんに、私はずーっと見られています。
「………」
謎に緊張して食べにくい。
「わ、私喉乾いちゃった!お茶もらってもいい?」
なんとかこの場をどうにかしようと思い、すっくと立ち上がって後ろに下がる。
赤「あちょ彩夏、危なっ!」
「え?」
私は、たまたま後ろに置いていた自分のカバンに躓いて、そのまま後ろに倒れ込む。
ことはなかった。