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今宵、貴方と求め合う【短編集】

第3章 ※緑谷出久【ヒロアカ】


「あの、出久?どうしたの、何か嫌な事でも…痛ッ」


なぜそんなに不機嫌なのか理由を尋ねようとした時、私は出久に押し倒された。


「まさか…爆豪くんと喧嘩でもした?」
緑「違う」

即答。



しばらく二人の間には、沈黙が続いていた。

その沈黙を破ったのは出久だった。


緑「彩夏はさぁ、僕が他の女の子と仲良さそうにしてたらどう思う?」

「…嫌だ」

そりゃもちろん嫌な気分になる



緑「だよね?じゃあ聞くね。


なんでかっちゃんや轟くんの方に行くの?今日は何かおかしいな…と思って学校からずっと後つけてたけど。それに…さ、アレ何?かっちゃんと仲良さそうにしてさ。僕ずーっと気が気じゃなかったんだよ?」


そういうことか…誤解させちゃったなぁ…


「違うの。あの2人には出久の好きなモノ聞いてただけ。スーパーでもたまたま会って、爆豪くんは応援してくれただけ!」


出久はしばらくじっと私の顔を見ていたが、やがて気が抜けたように息を吐いた。


緑「…はぁ…なんだ。良かったぁ…彩夏、好き」

出久は私の肩に顔をうずめ、そう言う。

私がよしよしと頭を撫でていると、急にキスをしてきた。


「ん…」


そして、口を離した出久が妖艶な笑みを浮かべてこう言った。
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