第3章 ※緑谷出久【ヒロアカ】
「おはよ、出久。」
いつも通り教室で出久に挨拶をする。
いつも通り授業を受け、いつも通りの日々を過ごしていた。
ただ、明日は私と出久が付き合って1ヶ月
何か喜ぶ物を渡したいなぁと思い、中学の頃一緒の学校だった爆豪くんに何が好きか教えてもらう事にした。
「あの、爆豪くん」
爆「あ゙?…東雲か。何か用か」
ちょっと目付きとか雰囲気とかが怖いけど、もう慣れたから平気。
初めのうちは怖かったが、今では普通に話しかけられる。
「…あのさ、」
周りを見渡し、出久が近づいてこないことを確認して、爆豪くんにコソッと話し出す。
「えと、出久の好きな物とか…わかる?同じ学校だった爆豪くんなら何かわかるかなって」
爆豪くんはしばらく黙って考えていたが、次の瞬間、ボソッと呟いた。
爆「カツ丼…」
「え?」
爆「クソナードはカツ丼が好き、とは聞いたことがある」
ふむふむ、カツ丼かぁ…でも残る物じゃなくていいのかなぁ
少し気にかかりながらも、爆豪くんにお礼を言ってその場を去った。
次は誰に聞こうか…と考えながら教室を見渡していると、紅白の髪の男の子が目に映った。
轟くんだ。
皆は爆豪くんの方が怖い、とか言っているが、私はこの人の方が苦手だ。
何を考えてるかわからない。
まだ感情を素直に表に出す爆豪くんの方が、私にとっては親しみやすい。
でも、最近出久と話すところをよく見かけることから、何か情報は得られないかと思い話を聞いてみる。
「えーっと轟くん?ちょっといいかな?」