Second reincarnation【ツイステ】
第1章 入学式
「どうだ?それならとりあえず安泰だろ?」
「……すごい…これが魔法ですか…!」
「普通の魔法とは訳が違う特別な魔法だ。とりあえず今はアズールと合流しよう。時間がなけりゃ相談にも乗れねぇしな」
そう言ってペンを仕舞う
…どうやら…良い人、のようだ
人がいないことを確認して、二人で物陰から出て、何事もなかったかのように廊下を歩く
さっきの言葉…相談に乗ってくれるっていうの…信じても良いのだろうか
聞こうか聞かないかしどろもどろしていると、大きな扉の前まで来た
そこで先輩が振り返る
「そういやアズール…この寮の寮長に今から会うわけだが…そいつに性別のことを話すのはまだやめとけよ。下手したら一生かけても払いきれない契約とか交わされちゃうから」
「…え、契約…?」
「まぁ普通にしとけば大丈夫だと思う。迷子になっちゃってーって言っとけばいいさ。あとは適当に話してやるから」
「ありがとうございます…」
なにから何まで申し訳ない…今はありがとうとしか言えなくて、とりあえず後をついていく
扉の先の広間では、見覚えのある眼鏡の男子生徒がいた
「アズール。お届け物の迷子ちゃんを連れてきた」
「ああ、助かります。一人足りないと思っていたところなんですよ」
パッと笑顔になってこちらを向く
…とてもそんな詐欺師まがいのことをしそうには見えないが…