第2章 異彩の化け物
それからは、皇族が住まいとして使う建物とは違う小さな部屋で、テルに仕えていた従者達にひっそりと育てられていた。
テルの死が原因不明のまま数年が経っていた。
「カナ姫、そろそろお食事といたしましょうか。」
「はい、ではすぐに片付けます。」
カナは子どもらしからぬ落ち着きで、いつか父親が自分を必要としてくれた時のためにと、毎日勉学に励んでいた。
「姫、もう動いて大丈夫ですか?昨夜はまた熱にうなされていらっしゃったようですが。」
この頃から、カナは度々高熱にうなされるようになっていた。しかし毎回一晩安静にしていれば治る不思議なものだった。
そしてもう一つ。
「コホッ、コホッ…。」
「あなたこそ大丈夫?最近よく咳が出ているわ。」
「申し訳ありません…。」
体調を崩す従者が多くなっていた。
すでに何人もが帰郷している。
それは、カナと行動範囲が近い者から次々と倒れているようで。
従者は次々と入れ替わり、すでにテルと母国から来た者はいなくなっていた。