第1章 兄妹の絆
「うわああん!」
フーシャ村中に響くほどの泣き声が聞こえる。
村人は日常茶飯事なのか気にも留めない。
泣き声の元に行くと、小さな少年と少女が道の真ん中で喧嘩していた。っといっても一人はただ泣いてるだけだったが。
「おれは泣き虫は嫌いだっていつもいってるだろう!」
「だってぇ、ルフィがまたあの海賊に会うって言うからぁ!」
「シャンクス達はいい奴らだ!悪口言うな!」
「でも…」
「おれは今日も行くぞ!じゃあな」
「いやあぁぁ、待って!!」
この2人はルフィとルーミーという。
2人は正反対だった。
海賊になりたい兄と海賊嫌いの妹。
いつもルフィがシャンクスに会いに行くたびにこれだから最初は心配してた村人も次第に声をかけず通り過ぎるだけだ。
「おれは行くからな!」
「ルフィ!」
ルフィはさっさとルーミーを置いて行ってしまった。
ルーミーはしばらくその場でグズグズしていたが何を思ったのか海とは逆のほうに向かい走っていった。
「ルーミー!そっちは山だ。危険だよ」
通りすがった村人の忠告も聞かずに。