第3章 私、強欲なの!
それから2人の関係はルフィとマキノは勿論ダダンたちにもバレたが2人の気持ちは分かっていたのでやっとか!という感じだった。
そしてエースが出発するまでからかわれながらも楽しい日を過ごした。
出発前夜、こっそりエースとルーミーはルフィとエースが誓いを立てた海岸で会っていた。
「いよいよだね」
「ああ…ワクワクするぜ」
「私、絶対に応援してる!ルフィもエースも立派な海賊になって笑って帰ってきてくれること!!」
「ルーミー、ありがとな」
「ふふふ。大好きだよ、エース!」
ルーミーがエースに抱き着くとエースはビックリしたが抱きしめ返してくれた。
「…なあ」
「なに?」
「出発前に1つだけもらいてぇもんがある」
ルーミーが首を傾げるとエースがルーミーの耳元で何かを言う。
ルーミーは顔を赤くしたが黙って頷いた。
それから2人は山小屋に消えて帰ってくることはなかった。
次の日、エースはルフィ、ルーミー、マキノ、村長、山賊達に見送られながらコルボ山の海岸より静かに出航した。
「頑張れよー!エース~!!」
「いってらっしゃーい!!」
「待ってろ!すぐに名を上げてやる!!」
お互い船や島が見えなくなるまでいつまでも手を振っていた。
「そういや、ルーミー。昨日の夜エースとどこに行ってたんだよ。探したんだけどダダンにほっとけって言われたからそのまま寝ちまったぞ」
「内緒!」
ルフィに聞かれルーミーは口に人差し指を当ててウィンクした。
「なんだよー!美味しいもの食ってたら承知しねーぞ!」
「ふふふ…」
昨日の夜はルーミーにとって幸せな時間だった。
誰にも喋る気はないし誰にも言うつもりもない。
ルーミーは地平線を見つめてこぶしを海に向けた。
「絶対また会える!絶対に!!」