第3章 私、強欲なの!
ルーミーはあの後、フーシャ村に戻りフーシャ村の医者の手伝いをしていた。
そして休診日にマキノとルフィたちの元に向かうとエースが出航する日を伝えられた。
「そっか…17歳だもんね…エースお兄ちゃん。早いなぁ」
ルフィに聞いて喜ぶ反面寂しい気持ちもありルーミーは空元気のまま山を下りた。
その夜、マキノの酒場にご飯を食べに行くとマキノがこっそり外に呼び出した。
「どうしたの?」
「ルーミー、エースくんのこと好きでしょう」
「え?は?なんで?」
急に確信をつかれルーミーは目を反らして鼻歌を歌い始める。
「昔からルーミーはエースくんのこと話すとき、すごく楽しそうで恋する乙女だったもの。だからルーミー…きちんとエースくんが出発する前に想いを伝えるべきだわ。見ててじれったいもの」
「じゃあエースお兄ちゃんの出発は嬉しいけど寂しいとか、最近、エースお兄ちゃんを見るとドキドキするとか…それが恋ってこと?!」
「そうよ。言わなくて後悔するより言って後悔しなさい。それだけ言いたかったの」
ルーミーはマキノに背中を押されようやく自分の気持ちに気づいた。
するとすっと何かつっかえていたものが取れたように気持ちが楽になった。
「マキノさん、ありがとう!私、エースお兄ちゃんに気持ち伝える!」
「うん、がんばれ!」
そしてマキノと小指を交わすと家に帰って一晩中告白の練習をするのだった。