第2章 きっかけ
「なーんか嬉しそうだねー」
席に着くなり、友達の芽依から言われた一言に少しびくつく。
「え!そ、そうかな?!」
「慌てすぎだからw」
やっぱ後輩と仲良くなれたのって結構嬉しいことなんだ。
「さっきさ、栞…いつもの自販機のとこで長身のイケメンと
喋ってたよね?」
机の横に置いてあった芽依の水筒を口に含んでいたため、むせる。
「っごほ、ごっほ、ごほ」
芽依に見られてたんだ?!
あ、いや、別に見られてやましいってことじゃないんだけど!!
「栞があんなイケメンとねぇ…」
「なんにもないって!!」
「てか、あんな人2年にいたっけ?あたし初めて見たよ?」
あー、やっぱおんなじこと思うよねーww
「あの人2年じゃなくって1年なんだって」
「へー」
ん?!
あれ?!そこってもっと驚くとこじゃないの?!
口をパクパクとさせていると、芽依は私の言いたいことがわかったように、
だって…と付け足した。
「1年にも1年の体の事情があんのよ。
確か、小学生みたいって言われてる子もいたって言うし…
まあ対して驚かないよー」
お、おっとなー!
芽依は綺麗だし性格もサバサバしてるし、背だって
170cm近くはあるんじゃないかってくらい高くてシュッと
してるし、いいなあ。