第3章 勝ってね
「ねーねー、龍之介ー!」
私は、カーッと同じクラス兼隣の席の田中龍之介を
ポンポンと肩を叩いて起こす。
「んあ?」
「飛雄と翔陽どーなった??」
龍之介の前の机の椅子に座り龍之介の方を向く。
「とびお…?しょうよう…?」
龍之介は腕を組み少し考えると、あああ!!と声を発した。
「日向と影山かッ!!」
「そうそう!」
「知り合いだったのか?」
「うー…ん、まあちょっとね!」
龍之介とは入学式早々に仲良くなった男子。
今ではホント仲が良すぎるくらい。
「試合することになったんだ?」
「おう。んで、あいつらのとこに俺が入ることになったんだよー」
ドタッと机に突っ伏す龍之介の坊主頭をペチッと叩いた。
「迷惑かけないようにねぇ?龍之介ーww」
「逆だかんな?!」
「はいはーいw」
ともかく、うまくいってよかったじゃん!
「ありがと!もう寝てていーよ!
あんた今日、早く来たんでしょ??」
「おーう。まーなー」
そう言うと、数秒後に寝息が聞こえてきた。
こいつ…
寝んの早ッッッ!!!!!