第5章 球技大会
《翔side》
俺らのクラスは案外強く、とうとう決勝まで上り詰めた。
俺は決めてたんだ。
俺らのクラスが優勝したら
智くんに告白する。
でも、決勝の相手がね…
「翔ちゃん絶対負けないぞー!」
「優勝はうちらのクラスなんでね」
「翔くんごめんね」
そう。
雅紀達のクラスと戦うんだ。
茶化してくる3人も野球やバスケで鍛えられた腕を持ってるから油断できないんだよな…
智くんはというと、
「あ、にのたちのクラス相手なんだね。」
つよそー。とふにゃふちゃ笑っている。
か、かわいい〜
こんなふにゃふちゃしててかわいいのに、
試合になると一味、いや二味違う智くんが見れる。
相手を当てることはしないものの、
どんな場所からのどんなボールでも
ダンスを踊るように華麗に避けていく。
そんな綺麗な動きに見入ってしまうのは俺だけではないようで、
相手チームも思わず見入ってしまう。
そのところを俺たちが当てるっていうパターンで決勝まで勝ち進んでいったわけだ。
どおりで楽だと思ったわけだ。
この試合も勝って、絶対智くんを恋人にするんだ!
潤たちには悪いけど、ボッコボッコにしてやるからな!