第21章 えげつなき戦い
マキ「あの…この間は失礼しました……」
鬼灯「いえいえ」
貴方「清純・悪女とキャラがブレブレでしたけど天然路線で固定しましたね。合ってると思いますよ」
マキ「何で私の芸能歴をやけにしっかり説明するんですか!?なんか恥ずかしい」
貴方「CDだって最初はインパクトですよ。ここから徐々にシフトチェンジして最終的にはしっとりしたバラード歌うんでしょう」
鬼灯「で、“一部のファンに初期の曲の方がよかった”とか言われるんです」
マキ「そこまで見抜かなくていいです!」
スタッフ「マキさーん。マキさん取材でーす」
スタッフの隣にはあの猫がいた
小判「いよ~う!マキちゃ~~んステキなCDおめっとさぁ~ん。何だィ男の声がするぜスクープかァ!?」
鬼灯と瓜美を見た瞬間叫んで吐血した
小判「しょっ…処方箋処方箋」
鬼灯「人の顔見るなり吐血する奴が多いですね、最近。はやってんですか」
貴方(はやんなくていい…)
薬を飲んで落ち着く小判
小判「…にゃんかこのメンツでよく会いますな~……何?おたくら付き合ってんの?」
鬼灯「違うとわかってて言ってますね」
小判「違うとわかっててもカマかけてみんのが癖でして」
鬼灯「残念ながら違いますよ。それに私は瓜美と夫婦なんですよ。不倫する訳ないですよ」
小判「ホントか~~?なぁ、マキ。どうニャンでイ。絵面はいいぜ?」
マキ「アンタまじめな記事作る気はない訳?」
小判「ニャーハハハハ」
ケタケタ笑った後つぶらな目をした
マキ「もうその顔にはごまかされないわよ!!何もないし今はたまたま会っただけ!」
小判「…何でィ、じゃあ瓜美様には悪ィがもう一瞬でいいんで付き合って破局してくれません?」
鬼灯「“猫”って“踏んじゃった”ら泣くんでしたっけ?」
貴方「きっとそうだね」
小判「も~~、なんつーの?写真が手に入りゃいいんスよ」
ふてぶてしく言う小判。
貴方「ついにぶっちゃけましたねカストリ雑誌記者め」
小判「イヤ、もうわっちはゴシップ一本でいくと決め…あっ何するんスか」
瓜美は小判からカメラを取り
鬼灯は携帯を取った
貴方「すでに何枚か撮ってるでしょう。消去します」
鬼灯「あ、コレ、シャッター音出ないよう改造してますね。犯罪ですよ」
小判「返してくださいよお~~」
メモリーを消していく