第19章 酒と女でダメになる究極の例
天国極楽満月にて…
白澤「…………………」
ボーッと時計を見ると午後3時
白澤「…………………おえ」
皿洗いする桃太郎
厠からは白澤が吐いているのが聞こえる
白澤「…………………………我不喝(のみません)」
白澤「我以後不喝酒。清原涼我。(わたしはもうのみません。おゆるしください)我不喝我不喝(のみませんのみません)……うえおええええ」
また吐いた
桃太郎「毎回懲りずによく飲みますよね。昨日は紹興酒と養命酒をチャンポンしてました。養命してないよね」
真っ青な顔の白澤がトイレから出てきた
白澤「ちょっ…桃タロー君黄連湯作って……」
桃太郎「この人、日頃の不摂生が原因で薬に詳しくなったんじゃ……」
ついに床に倒れた
白澤「…違う……毎晩女の子と遊んでたら体力がもたなくて“元気になる薬”作りまくってたら別件で色々できた」
桃太郎「最低だこの男」
白澤「進歩ってのは欲から生まれるんだよ……」
桃太郎「…へえ~」
床に倒れたまま言われても説得力はない
桃太郎「さっき物凄い美人が帰りましたけど……アレ誰ですか?」
白澤「ああそう………え…帰った?…ああ、番号訊くの忘れちゃった……」
冷蔵庫からアイス●ンを取り出し、二脚の椅子をくっつけてその上に仰向けに寝転がる
頭にはアイス●ン
白澤「…桃タロー君。今日は休もう……」
桃太郎「あの…何なんスかその桃タローって……」
白澤「いいじゃない桃(タオ)。中国語で桃ね。タローは日本ぽいから好きなの僕。シロちゃんもシローのほうがいいよ」
桃太郎「俺が長男でシロが四男!?」
桃太郎「全く…これじゃあ鬼灯さんにとやかく言われても言い返せないですよ」
白澤「アイツは鬼だよ?ウワバミだよ」
桃太郎「じゃあ一つ負けてますね」
その言葉にスイッチが入った白澤
白澤「まだイケるよ迎え酒だ!」
桃太郎「ハア!?」
白澤「衆合地獄まで飲みに行く!!」
桃太郎「近所に天国名物「飲兵衛が一度は夢見る滝(俗称・堕落の聖水(アルコール)があるじゃないッスか!」
白澤「あそこには女の子がいない!それに言ってもアレ大吟醸オンリーじゃん。もっと色んなのをちょこっとずつ楽しみたい!」
桃太郎「女子かッッ!!真の飲兵衛はひたすら清酒を何合も仰ぐわッッ」