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第二補佐官は第1補佐官の嫁です【鬼灯の冷徹】

第18章 かさかぢごく


鬼灯「さあ、雑談はその辺にして。今日は芥子さんの拷問実演が目的なのですから」

芥子の周りに集まる。

敷物の上にすり鉢、伸ばし棒、葉や草など置かれている。

芥子「まずは芥子味噌の作り方ですが、私の場合、昔は蓼の葉の汁を使っていました。唐辛子は江戸時代からですね。今はハバネロやジョロキアでもいいですよ」

獄卒「へえ~~詳しいな。兎なのに」

貴方「兎と薬草は縁深しですよ」

獄卒「そうなんですか?」

古代中国では「兎が月で薬をついている」と言っていました。

その兎は飢えた老人に自らの肉を与えるため火へ飛び込んだ兎であり

その栄誉を称えて月に描かれたといいます。

貴方「桃源郷に兎がやたらいるでしょう」

獄卒「?はい」

貴方「アレは全員修業中の薬剤師です」

獄卒「あっ!?アレ従業員!?なんか天国のファンシーさを演出する要素だと思ってた!」

芥子味噌の作り方を手際よく説明していく。

芥子「あとは熟成させるだけです。完成品はこちら」

壺を置く。

獄卒「3分クッキングみたいだなー」

芥子「さてどなたに塗り込みましょうか」

鬼灯「はい。ここは如飛虫堕処」

鬼灯が横を振り向きビビる亡者達。

鬼灯「嘘をついて大儲けをした者が堕ちる地獄です。横領・脱税・詐欺……。現世ではそういう者を」

貴方「“狸”親父と、言いますよね~~~」

“狸”を強調した瓜美。

芥子が反応した。

芥子「……狸…おのれ狸、おのれ狸おのれ狸!」

獄卒「ヒイイイイイィやっぱりまだ恨んでる!」

鬼灯「さあ皆さん。スイッチの入った芥子さんをちゃんと見学してください!」

鬼灯が手を叩く。

芥子が亡者達に向かって走り、飛び上がった。

芥子「狸めぇえぇえぇえ!!狸めぇえぇえぇえ!! この悪党がぁあぁあああ!!!お婆さんを殺した悪党めがぁあぁあああ!!!」

文福「ええ!?違います俺は通りすがりの文福茶釜です!」

間違って攻撃してしまった
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