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第二補佐官は第1補佐官の嫁です【鬼灯の冷徹】

第6章 いかにして彼らの確執は生まれたか


休憩時間__隣り合わせに座った鬼灯と白澤の間には会話もなく、気まずい空気が流れていた。閻魔大王と瓜美が手洗いから戻ったちょうどその時、沈黙に堪えられなくなったのか、白澤が徐に口を開く

白澤「…賭けようか」

鬼灯「なにをですか?」

白澤「次そこから出て来る婦人の乳まわりが二尺八寸以上か以下か。勝ったほうが夕餉おごる」

鬼灯「くだらないこと考えますねー貴方は......まぁいいですよ」

白澤「僕は『以上』に賭ける」

鬼灯「では私は『以下』で」

くだらない上に女性に対してかなり失礼な賭けだったが、まぁ所詮は暇潰しの戯れ事だ。お互いの性質的にも元々合わない様子の二人なので、少しでも和やかに過ごしてくれれば良い。
そう暢気に考えていたのだが、結果は__

全員「「「……どっちだ!?」」」

鬼灯「おば…いや、おじさんでしょうか。」

白澤「イヤ、でもとりあえずアレは"以上"だろ?僕の勝_鬼灯「待ってください。」

白澤の科白を遮った鬼灯の視線の先には、たった今通路を通ってきた華奢な女性の姿があった。

鬼灯「今のお嬢さんは"以下"ですよ。さっきの方が男なら私の勝ちです!」

白澤「イヤ認めないね!女人の可能性がある限りダメ!」

そこからは今では見慣れた展開だ
言い争うほど両者のイライラがどんどん高まっていき、ついにそれまで黙って見守っていた閻魔大王が宥めようと間に入っていった。

閻魔「ちょっとちょっと、親善大会でケンカしないでよ!似てるんだし、良い顔して!ハイ笑って!」

貴方「あ、大王それは…」

合わない者同士に"似てる"はマズイ。
止めようと口を開いた瓜美の思いもむなしく、閻魔大王は胸に見事な貫手を受けることになる。

閻魔「その時受けた傷痕がこれです。」

桃太郎「(いい塩梅に…)」

貴方「今ならある意味勲章では?少なくとも特定の世代の亡者にはウケると思いますよ」

閻魔「え、そう?じゃあこれから裁判の時には見せていこうかな!」

鬼灯「ふざけるな。公然猥褻罪で訴えるぞ。」

裁判長としての威厳を著しく損なうので却下
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