第6章 いかにして彼らの確執は生まれたか
閻魔「あ、でね、つまり不公平がないようにお互いの国から審判を出した訳。競技は武道系と......あと知恵比べや妖怪による術対決」
桃太郎「へえ、楽しそう」
閻魔「二人には全競技の総合審判として出てもらったんだ。それまでにも何回か会ったことはあったけど、長期で一緒に仕事するのはこれが初だったかな」
貴方「私も白澤さんには会ったことがあるんですが、長期での仕事はこれが初でしたね」
閻魔「でもはっきり言ってあの大会、女子達は『鬼灯派vs.白澤派』でフィーバーしてた。選手そっちのけで」
桃太郎「そうでしょうね。衣装キバリすぎでしょう...これじゃ女性は二人を見ますよ......」
閻魔「うん...今思えばそうかもね......」
桃太郎「...あれ...その大会に瓜美さんは出場したんですか?」
閻魔「瓜美ちゃんも出してあげたかったんだけどこの子も選手の域超えてたからねー、それに瓜美ちゃんは当時身ごもってたからね」
桃太郎「えっ……お子さんいるんですか?」
貴方「えぇ、二人いますよ」
閻魔「あと当時両国で大人気だった選手 『諸葛孔明vs.聖徳太子』による知恵比べはみんな見入ってたよ。アレ面白かったな~~」
桃太郎「何それ超見たい」
貴方「途中VIP席にいた策士・太公望が混ざって、それを見た邪馬台国の女王卑弥呼までもが降りてしまい最後はドンチャン騒ぎでした」
閻魔「偉人達ってやっぱりどこかブッ飛んでるよね」
桃太郎「それはともかくものっすごい写メ撮りたい、その様子」
閻魔「いや、もっと凄いのは観客席の真ん中だったかな。楊貴妃と小野小町が並んで観戦してたんだ」
桃太郎「ええっ!?すげっ...。やっぱ美人でしたか!?」
閻魔「うん......でも昔の貴婦人の習慣で顔を扇で隠してて......頑なに」
桃太郎「試合見えてたのかな、それ!?」
閻魔「でも後ろ姿が美しくてね......」
貴方「さりげなく小野小町が鬼灯に和歌を詠んでましたよ」
桃太郎「あのー......壮大なナ●コレ珍●景はもういいので......お二人に何があったんですか?」
閻魔「えっ……あっ……うん。あれは休憩時間......」