第22章 美形ほどないものねだりをする
泣いている義経に鬼灯がある物を差し出した。
義経「?」
鬼灯「食べ物から変えるというのはどうでしょう。私達の昼食ですが……」
貴方「血の池で煮た「脳吸い鳥」の温泉卵です」
義経「あ~~…地獄名物の…実は食べたことないんですよね……」
貴方「鬼は皆好きですよ」
一つ取って食べる。
義経「う~~ん…ちょっと鉄臭い………かな…」
鬼灯「あとは木転処にいる巨大魚の卵は滋養強壮によいですし……」
義経「…イクラで想像したら気分悪くなってきた………地獄珍味の類はいいです…他のことで……」
鬼灯の金棒を持ってみることにした。
義経「…なるほど、これを毎日持っていれば確かに……私もっ…」
持ち上がる気配はない。
シロ「頑張るね~~この人……」
義経「瓜美様も持てるんですよね……女性でさえ持てるのに…」
貴方「いえ、私も鬼の中では力の無い方ですよ。正直刀の方が使いやすい」
義経「持てるだけでもすごいですよ……にしてもすごい…格闘漫画の「重~い手枷」みたい……」
シロ「…ねェ、そこまでして鍛えてどうしたいの?何か目的があるの?」
それを聞いて急に目が輝いた。
義経「はいっ。やはり生前からの夢だった力士へ転職したいからです!」
鬼灯「ドスコイッ!!」
貴方・シロ「」ビクッ
義経「?!」
鬼灯が張り手で義経を弾いた
義経「ええっ!?何がどうして急に…」
壁にぶつかった
鬼灯「イヤ、さすがにそこは「牛若丸」の自覚持ってください。貴方の場合イメージではなくもはや伝説なんですよ」
貴方「それに私達は貴方をお盆のポスターにすると提案してしまいましたし……」
─
後日…
「あ、義経様」
「可愛いわぁ~やっぱり“伝説の美男”は違うわね~」
ポスターを見た女獄卒達が義経の話で花を咲かせていた