one piece of my Dream [ワンピース]
第10章 貴方の声が
「は?何言ってんだァ?」
意地悪そうに笑い僕をみるキヨに心が熱くなる。
「………………」
まだ酔ってるわけでもないのに顔が赤くなるのを感じて黙り込んでしまう。
「……ちょっと見ねぇうちに、また綺麗になったなぁ」
唇をつまむ手を離し、親指で上唇をなぞられ体が震える。
その反応に嬉しそうに目を細めたキヨをカッコイイだなんて、思ってしまう。
「おいおい、俺らがいる前で二人の世界つくんのやめてくれる?」
サンジの声に、ハッと我に返り、
とてつもなく恥ずかしい事をしていたんだと気づきさらに顔が赤くなった。
一瞬だけ目が合ったゾロは、なんとも言えない顔をしてお酒をぐいっと飲み干した。
「わりィ。まぁ、久しぶりの再会なんで、つい。ね」
ニッコリ笑ったキヨの顔がすっと笑顔をなくす。
「で、俺のくせが染み込んだコイツの体、どうだった?」
その言葉に僕たちは固まった。
……なんで知ってるの?
そんな考えが伝わったのか、
「…わかんねぇとでも思ったか?…しん…」
キヨの鋭い視線が刺さる。