one piece of my Dream [ワンピース]
第10章 貴方の声が
街の中を歩く、麦わらの一味。
特に顔を隠すわけでもなく歩く彼らを、
少し馬鹿なのかとも思ってしまう。
海軍にバレたらめんどくさくなるのに、
なぜ何もしないのかと………
そう思いながらも、僕はルフィの横で、
冒険を楽しんでいた。
「なぁ、しん。
お前、刀持ってきてるけど、使えんのかぁ?」
ルフィの質問に、
「無いよりかはましかなって」
と答えると、
「使えなきゃ邪魔なだけだ」
ゾロが冷たく言い放つ。
「……そうだね」
返す言葉も見つからず、無意識にルフィの服の袖を掴む。
再びルフィと話し出した僕に、
チッと舌打ちをして、ゾロが後ろに下がった。
……なんで?
僕、怒られるようなことしたのかなぁ?