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one piece of my Dream [ワンピース]

第10章 貴方の声が




「…だ、大丈夫っ…

…ふたりの顔が近いから、恥ずかしくて…」

逃げるようにしてサンジの胸を押し返す。

そのままベッドを降りようとすると、

サンジに腕を掴まれて、引き寄せられる。

「わっ――」

「…食っちまいたくなるようなこと言うな……」

耳元で囁かれて、甘く噛まれると、

ゾクリとした快感に身を震わせる。

「…ル…ルフィ助けて――」

噛まれた耳を押さえて、ルフィに助けを求めるが、

振り向いた所には、もう誰もいなかった。

「…そんなに、イヤ…?」

頬に手を添えられ、サンジの方を向かされる。

切なく悲しそうな目で僕を見るサンジが、

僕の気持ちを揺るがせる。

「…嫌じゃない。…

……けど、こんな気持ちでサンジに応えられない…」

申し訳なくて、うつむいてしまった僕のうなじに、

優しくキスを落として、

わかった。と、呟き抱き締められる。

そっと肩に埋められたサンジの顔が、

表情が読めなくて、より一層心が締め付けられる。

ふと、鎖骨にチクリとした痛みが走り、体を震わせると、

サンジが意地悪そうな笑みを浮かべながら、

顔をあげた。

「……俺に抱かれたシルシ……消える頃にまた」

その言葉の通り、真っ赤な花が咲いた鎖骨は、

誰も寄せ付けないかのように、淫らに見えた。

「えっ――…

……もぉ、サンジさんのバカっ!!」

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