one piece of my Dream [ワンピース]
第10章 貴方の声が
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頭を優しく撫でられている感覚で目が覚める。
「ん?あ、起きたか、しん」
少し顔をあげて上を向くと、ルフィの優しい笑顔が。
「……おはよぉ……」
まだ眠たい目をこすり、大きのあくびをする。
「眠れたか?」
心配そうに顔を覗き込んでくるルフィに、
あまりの近さに、少し恥ずかしくなって目をそらしながら頷く。
「なんだぁ?…顔赤いぞ?」
おでこ同士がくっついて、お互いの息がかかる。
ただ、熱を測ってるだけなのにドキドキし始めた心臓がうるさい。
ルフィの覆い被さるような態勢も、
ここがベッドの上だっていうのも、
なんだか、やましいことは起こらないとわかっていても、
少し期待している自分が、
イヤだ。
「おい、お前らいつまで寝てん−−−」
いきなり開いたドアに、
入ってきたサンジの声に、
驚いた僕の体がビクンっとはねる。
「…なにやってんだ…?」
サンジの少し低い声と足音が近づいてきて、
ルフィがくっつけたおでこと体を離す。
「サンジ。
なんか、しんの顔が赤いから、熱あんのかと思って測ってみたんだけど、
俺、熱測った事無いからわかんねぇ」
ニシシシっと笑って、僕の体を起こすと、
なっ、赤いだろ?
っと言って、サンジに見せる。
「…ホントだなぁ…大丈夫か?しん……」
心配そうに僕の横に腰掛けて、オデコを当ててくる。
……前にもこんなことが…
なんてことを考えるだけで、さらに温度が上がる。