第5章 ただそこで生きて
、辛かったら泣いていいよ。
なんでもいいから思う存分泣くといい。
怖いことがあったら遠慮しないで俺に言うといい。
詳しいことは言いたくないって時は、助けてとだけ言えばいい。ただ黙っていつまでも抱きしめるよ。
寂しくて不安になった時は俺とおしゃべりをしよう。
早朝でも真夜中でもいつだっていいよ。
何時間でも俺と話そう。
くだらなくて小さいことで笑おう。
今は上手く笑えないかもしれないけど大丈夫だよ。
俺がが心から笑えるようにしてやる。
何も考えなくていいよ。
怖い夢を見たら一緒に寝よう。
が寝付くまで頭を撫でたり、子守唄を歌ったりするよ。
お前音痴だろ、って?それは言っちゃダメだ。
リスカもODも、今すぐやめろなんて言わないよ。
をそこまで追い詰めた何かを俺が完全に消してあげられる日までは、少しずつ、少しずつ減らしていくだけでいい。
あ、でも、学校から帰ったらが倒れてたってあれは、俺でもなかなかに怖かったんだぞ。
だから俺がいない間は、俺が書いたこの紙を読んだり、休み時間にはメールを送るからそれを見たりして時間を潰していて欲しいな。
最後に。
死にたくなったら、俺を呼んでくれ。
いつでもいい。学校の時間でもいい。
何度でも俺はが大好きだって言うよ。
が不安になる度に、何度でも言う。
残念ながら俺がを嫌いになるなんてことは絶対にないんだ。
なんでもいい。
怖がりでいい、泣き虫でいい、臆病でいい、
上手く生きようなんて思わなくていい、
君は出来損ないなんかじゃない、
そこで生きてる、呼吸してる、心臓が動いてる、
それだけで偉いから。立派だから。
俺がいくらでも褒めるよ。今日も生きてて偉いな。
不特定多数の人間に愛されようとなんてしなくていいんだよ。
なぜなら俺が大人数分の愛をにいくらでもやるからだ。無償の愛だ。いくら注いでも足りない。
俺じゃ足りないだろうか?こんなに愛してるんだけどな。
いやもう要らないよ、ってなるくらいに愛をやる。
難しいことは言わない。
ただそこで生きて。
毎日俺に、おかえりって言ってほしいんだ。