第110章 *終曲ディアソムニア*
漆黒の夜空の果てに僅かな夜明けの気配が近づく頃、周りではまだ生徒たちが踊っている中、レイラたちは城に集まった各寮長たちや仲の良い生徒たちと順に話をして回り、それが終わると無理をしないように壁の花となり、途中で合流したエーデュースやジャックたち1年ズと駄弁っていた
ユウ『大丈夫?無理してない?』
『大丈夫』
エース『もうちょっと休んだら、そろそろオレとも踊ってよ』
デュース『ズルいぞエース。レイラ、僕とも踊ってくれ』
『ん、約束。ユウもグリムも一緒に踊ろうね』
グリム『おう』
ユウ『勿論だよ』
『んぅ..』
頭に乗った大きな手に心地よく目を細め、彼に続いて撫でてくるエースたちの愛撫にも甘えるように受け入れていく
少し前まで顔色も悪く常に苦しそうだったその顔に笑顔が戻り、ようやくユウたちもホッと心を落ち着かせることができた。この調子で体も回復していってくれれば..と誰もがそう願ったその時
エペル『レイラ。良かったら僕とも..』
コツン
固い靴音がこちらに近づき、鮮やかな銀のマントがヒラリと揺れる。視界の端に映るその輝きに全員の視線が一斉に集まる
シルバー『楽しんでいるところすまない。少しいいだろうか?』
グリム『お、シルバーじゃねぇか。どうしたんだゾ?』
シルバー『マレウス様や親父殿がレイラと話がしたいと。なので、少しの間だけ彼女を連れて行っても構わないか?』
エース『え〜..まあ、レイラがいいならいいっすけどぉ..』
デュース『すぐに返してくれるなら、僕もいいですが...』
エペル『2人とも全然"良い"って顔してないんだけど』
ジャック『そいつらよりもっと嫌な顔してるやつがいるぞ』
ユウ『........』
まるで般若の形相で無言の圧力にさすがのシルバーもビクッと肩を跳ねさせる。それでも一歩も引こうとしない様子に機嫌はどんどん悪くなっていき、そんな両者の静かな攻防にレイラはクスッと笑った